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色域

色域とは、人の目で認識可能な色の範囲(いわゆる可視領域)のなかで、さらに「特定の色の範囲」を定めたものを言います。

カラーイメージング機器(デジタルカメラやスキャナ、ディスプレイ、プリンタなど)は多数存在しますが、それぞれの特性もあり、再現できる色の範囲はすべて異なるため、どれだけの範囲の色の再現が可能かを明確にし、使用する機器間での色のすり合わせを行うために色域が決められている。

色域の主な規格

液晶ディスプレイ関連で採用されている、色域の主な規格は次の3つ

・sRGB
・Adobe RGB
・NTSC

sRGBは Windows環境における標準の色域として定着していて、たいていの場合、液晶ディスプレイやプリンタ、デジタルカメラ、各種のアプリケーションなどは、sRGBの色域を違和感なく再現できるように設計されています。

Adobe RGBは、Photoshopシリーズでおなじみのアドビシステムズによって1998年に定義されたもので、sRGBのような国際規格ではないが、同社のグラフィックス関連アプリケーションの高いシェアを背景に、 プロフェッショナルのカラーイメージング環境、及び出版/印刷の分野などでは、事実上のデファクトスタンダードになっています。

最後の「NTSC」はアメリカの国家テレビ標準化委員会が作成した色域で、アナログテレビ方式の色域規格になっています。表現可能な色の範囲はAdobe RGBに近いですが、RとBの値が少しずれています。sRGBの色域はNTSCと比較すると、72%程度となっています。

したがって、静止画を扱う液晶ディスプレイとしてはsRGBの対応状況とAdobe RGBの色域をどれくらい再現できるのかがポイントになってきます。

そのため、よく見かける色域のイメージ図では、NTSCはなくsRGBとAdobe RGBのラインの上にその製品の色域がオーバーラップされています。

「Adobe RGB比」と「Adobe RGBカバー率」は違うもの

色域の対応状況でよく見かけるものに「Adobe RGB」と「Adobe RGBカバー率」という表現方法があります。

イメージ的には同じことを言っているように感じてしまいますが、実はここに多くな違いがあります。

それは「比」の場合はあくまでも面積比であって、Adobe RGBの色域をすべてカバーしている製品は非常に少なくなっています。例えば「Adobe RGB比120%」の液晶ディスプレイがあったとしても、液晶ディスプレイの色域とAdobe RGB色域におけるRGB値のズレがどの程度あるのかは分からないという問題があります。

逆に「カバー率」の場合は、面積ではなくAdobe RGBの持つ色域に対して何%カバーしているかを表しています。したがって「Adobe RGBカバー率95%」と表記してあれば、その液晶ディスプレイはAdobe RGB色域に含まれる95%の色域を再現できることになります。

どちらが正確な表現なのかは、火を見るより明らかですが、表現方法に違いがあることを意識しておいたほうがいいと思います。

「広色域=高画質」は誤解

色域は液晶ディスプレイの能力を知る上で重要な指針になっていることはまちがいありませんが、必ずしも「広色域=高画質」とはいえない点も重要なポイントになります。

なぜかというと、画質の良し悪しは色域だけで決まるわけではなく、広色域の液晶パネルから実力を引き出すには、それをドライブする制御系の優劣も問われます。そのため制御系がしっかりとしていないと、どんなに広い色域があったとしても正確に「色」が再現できない可能性を含んでいてます。

広色域の液晶ディスプレイを検討するときには、色域変換機能をチェックすることをおすすめします。

色域変換機能はAdobe RGBやsRGBといった目的の色域に合わせて、液晶ディスプレイの色域をコントロールする機能ですが、これがない製品では広色域がマイナス要因となって安定した「色」を表現できないことが考えられます。

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